「危ないし汚い」という理由で、大人達からは厳しく立ち入ることを禁止とされていた屋根裏。
人が居ない事を良いことに、野良猫が住み着き、子を産み育てていた。
ある日、屋根裏で暮らしていた子猫が誤って炊事場と浴室の壁の隙間に落ちてしまった。
壁に耳をあて、居ても立ってもいられなくなった私は、炊事場の壁をバールでこじ開け救出した。
目は開いていたが、生まれて間もない子猫。玄関の土間に段ボールを置き牛乳を与えた。
家猫として育てようと決めた翌日、学校から帰ると、子猫は消えていた。
暗闇の異空間へ帰って行ったのだろうか。
